[感想]モチベーション3.0 続けなよ、苦しくてもさ

 

こんにちは。めがね税理士の谷口(@khtax16)です。

 

最近の自分のテーマとして「いろいろ書いてみよう!」というのがあるので、やや古く、そこまでの感銘を受けた本でもないのですが書評に挑戦してみたく思います。

なお、タイトルの「続けなよ、苦しくてもさ」は読んだ本から私が受け取った言葉であり、自分が上達させたいと思っていることに対しての「続けなよ」です。

あらかじめ、誤解のないよう申し添えておきます。

 

読んだ本

ダニエル・ピンク(訳:大前研一)の『モチベーション3.0』という本を読みました。

初版は2010年7月。

 

 

 

本の概要

ざっくり言うと、

  • 人が働くモチベーションは時代によって変化している
  • 賞罰制度(よくできれば報酬を与え、うまくできなければ罰する制度。アメとムチ)は現代に合わなくなってきている
  • 人間(個人、あるいは組織の中の人間)はどのような動機で、どのような環境で成果の出る働き方をするのか

について書かれている本です。

 

 

モチベーション3.0の意味

人が働くモチベーションは時代とともに変わってきていて、それを著者がOS(Windowsとか)に見立てて名前をつけています。

これもざっくりですがそれぞれの概要はこんな感じ。

 

モチベーション1.0 ・古代

・生存のために働く

モチベーション2.0 ・現代

・アメとムチ(報酬を求め、罰を避けたいという動機づけによる働き)

・ルーチンワークの働き方

・タイプX(エックス)

モチベーション3.0 ・これから

・人は「学びたい」「想像したい」「世界をよくしたい」という自分の内側から湧き出る欲求を持っており、それらを動機として働く(むしろ、報酬を動機づけにすると、人はその活動の本来の楽しみを失う)

・非ルーチンワークの時代の働き方

・タイプI(アイ)

(※)タイプは著者が区分した、それぞれのOS(制度)が前提にしている人間像です。

 

 

感想

個人的には、

  • 話が大きいのでいまひとつ実感が湧かない
    (自分の背丈に落とし込めない)
  • 専門的な単語や概念を前提にした話が多く、置いてきぼりにされる感覚があった
    (最初に用語解説はありますがそれでも)
  • 章の始めがストーリーから始まることが多く、「で、主張はなんなのさ」感が出る

ということで私のレベルではわかりにくかった、というのがまあぶっちゃけた感想です。

しかし少し響いた部分があったのでそこをご紹介します。

 

 

 

上達させたいことは続けなよ

 

ブログに悩む

私は2016年7月に独立するまでブログというものを書いたことがなかったので、始めてから現在までの3カ月少々、

  • 何を書けばいいのか
  • どう書けばいいのか

などに悩みながら、ひとまず最低限平日毎日更新だけは続けてきました。

しかしそのモチベーションの確保がなかなか難しく、集中力に関する本などいろいろ読んでいる中でこの本に出会いました。

 

 

マスタリーとは

本書ではマスタリー(熟達)の大切さについて説いている章があり、マスタリーとはなんなのかについて引用すると、

マスタリーとは、何か価値のあることを上達させたいという欲求だ

とあります。

 

 

上達の3つの法則

マスタリーだと言葉が難しいので、正確さはさておき「上達」という言葉に以下置き換えますが、上達には3つの法則があるといいます。

  • 上達はマインドセット(心の持ち方次第)
  • 上達は苦痛
  • 上達は漸近線

これだけだと何を言っているのかわかりにくいので、このうち苦痛と漸近線について少しだけ。

 

上達は苦痛

上達は決して楽なものではなく、それまでの道のりはつらく、楽しくないもの、厳しい訓練の果てに得られるもの、とあります。

 

上達は漸近線

漸近線というのはこんな感じの曲線です(図は水平漸近線、っぽいものを私が適当につくったもの)。

ゴールが点線だとすると、青い線は順調に伸びていき、最終的に限りなく近づきますが、それでも到達することは決してできません。

つまり、どんなに上達しようとも「完成」することは決してない、それが上達です。

それはある意味では完全には実らない努力を、事実を受け容れる、ということでもあると思います。

 

 

上達に必要な5つのステップ

ざっくりと要約していますが、マスタリーに近づくためには5つのステップをくり返しくり返し実践するしかない、とあります(※)

  1. 新たな目標を定めて、毎回少しでも向上するように全力を注ぐこと(昨日よりも、今日は進歩したかを問いかける)
  2. とにかく反復すること
  3. 批判的なフィードバックを絶えず求めること
  4. 心が痛んでも、見たくなくても、改善すべき点から決して目をそらさないこと
  5. 途中の精神的、肉体的疲労を覚悟すること

 

2番と3番は、ブログという媒体の性質上、定期更新をすると決めれば自然に備わる部分です。

1番と4番は、意識しないとだめな部分。そしてつい逃げたくなってしまう部分。

5版は自分の覚悟次第なので、そういうものだと受け容れること。

 

(※)わかりにくいかなと感じた言葉は変えています。

 

 

自分なりのまとめ

というのを自分なりにまとめて、タイトルの

「続けなよ、苦しくてもさ」

になりました。

(冒頭にも書きましたように、自分が上達させたいと思っていることに対しての言葉です)

 

何回か書いてますが、やはりブログに対する考え方・向き合い方に甘えたものがあるのかなあと、そういう部分が胸に響きました。

本の内容としてはごくごく一部なので、ここが本論ではありませんし、特に経営者の方向けというか、組織をつくる側の人向けに「こういう組織にしたらいいんじゃないの?」という言及もあり、私にはわかりにくかっただけで中身のある本ではあります。

 

ただ、それでも、正直言ってすべての人がそんなに輝かしいモチベーションを秘めているものなのか、私には賛同しきれないところがあります。

とはいえ、それは私がモチベーション2.0(アメとムチ)しか経験していないせいなのかもしれませんし、最近スモールビジネスが増えているように感じるのは、このモチベーション3.0が顕在化しつつあることの証明なのかもしれません。

いずれにせよ、苦しみを覚悟して、でも楽しみを見出しながら、くり返して少しずつ上達していきたいと思います。

 

 

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<あとがき>

しかし1時間弱で読んだ本を、2時間以上かけてまとめるというのもどうなのでしょう(^_^;)

まあアウトプットのほうが時間かかるもんなのかな…

 

 

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