税理士試験について

やや難しめの税金・会計話

 

7月も下旬になりました。

税理士業界にいらっしゃる方は、この時期胸がざわざわする方も多いのでしょうね。

なぜかというと、毎年8月上旬ごろに税理士試験があるからです。

 

税理士試験とは

試験内容

税理士試験とは、簡単に言うと全11科目のうち5科目受かればよいよ、という試験です。

ただ5科目受かればなんでもいいわけではなく、必ず受けなくてはいけない科目もあって、

 

【会計の科目】

・簿記論[必須]

・財務諸表論[必須]

 

【税法の科目】

・法人税法[所得税法かどちらか必須]

・所得税法[法人税法かどちらか必須]

・相続税法

・消費税法か酒税法

・国税徴収法

・事業税

・住民税

・固定資産税

 

とこの[必須]とつけたもののうち3つと、それ以外の2つの合計5科目受かればいいよ、という試験ですね。

 

受験資格がある

税理士試験には小生意気なことに「受験資格」というものがあり、

  • 大学などで法律学か経済学に属する科目を1科目以上履修していること
  • 税理士事務所などで2年以上働いたことがあること
  • 日商簿記1級に合格していること

などどれか一つの条件を満たしていないと、受験することさえできません(ほかにも色々ありますよ)。

大学にも行っておらず「法律学とか経済学とか何それ」状態で学のなかった私はひいひい言いながら日商簿記1級をとって受験資格を得ました。

 

大学院に行った場合に免除がある

大学院で税法を学んで修士の学位を取得すると、上の【税法の科目】のうち2科目が免除されたり、会計学を学んで修士の学位を取得すると、上の【会計の科目】のうち1科目が免除されたりします。

このルートで資格をとった方は、業界の俗語的に「院免」などという呼ばれ方をすることもあります。

 

どの科目とってたらすごいの?

これは私の個人的見解です。

どの科目とってても別にすごくありません。「税理士」というだけで偉ぶれる時代はとっくの昔に死滅しました。

試験なんて受かればいい、手段に過ぎないのであって、大切なのは「今までどれだけ真剣に仕事に向き合ってきたか」「今どれぐらい仕事ができるか」だと思います。

 

ぼくの尊敬する先輩は、法人税法少し受けたものの受からなかったそうで、所得税法に切り替えた結果そちらを合格していますが、法人税のこともものすごく詳しくてめちゃくちゃ仕事ができました。

また、もう一人の尊敬する先輩は大学院で税法の免除を受けられていますが、その後ものすごく勉強されたらしく税法のこととても詳しくて、こちらもめちゃくちゃ仕事ができました。

 

資格を取る前でも取った後でも、いえ、もし資格が取れなかったとしても、これまで真剣に仕事に向き合ってきて、「この人の仕事は尊敬できる」と思えるような仕事をしている人がすごい人です。

 

 

自分の場合

ところで、ブログを書くようになって、ほかの方のも見るようになったのですが、税理士さんのブログでは皆さん結構試験のこと書いていらっしゃいます。

「自分が試験を受けていたとき、こういうことに気をつけていた」

「こんな思い出があった」

ひるがえって私はあんまり思い出がありません。

なんでかなーと思ったのですが、多分2つ理由があります。

 

ただただ苦痛だった

試験のことはもう思い出したくない、ただただ苦痛でしかなかったからだと思います。

私はとにかく「税理士になる」「独立するための肩書が欲しい(起業すればよかったんですが、根性がなくできませんでした)」の一心でひたすら勉強していたので、いい思い出が一つも思い浮かびません。

もちろん、受けたことが無駄だとは思いませんし、実務にもとても役立っているので感謝していますが、試験に関しての思い出で言うと、ですね。

 

通信講座だったため、仲間がいなかった

私は実務経験ゼロからこの税理士業界に入って、それから日商簿記1級をとって税理士試験を受け始めた、という流れがあるため、仕事に習熟しながらかつ学校に通って勉強に励む、ということができる気がしませんでした(ほとんどの受験生は資格の大原やTACといった資格予備校で講義を受けます)。

なので家で勉強できるよう通信講座を選びまして、最初から最後までその通信講座で受験したため、「机を並べて勉強した、励まし合った仲間」がいません。

誰かと共有できる思い出、「あのとき大変だったな」と笑い合えるような思い出がないのですね。

せめて模試のときなるべく学校に行って、いろいろ話しかけてみるぐらいのことはすればよかったなあと今は反省しています。

 

 

(受験生の方へ)税理士試験のモチベーションが上がらないときは

本当はほかの税理士さんがブログで書いていらっしゃるように、時間を捻出するための効率化の方法とか、受験にあたっての心構えとか書きたいんですが、私が受験時代に気をつけていたことといえば、

「ひたすら頑張る」

「とにかく空いた時間にやる」

ぐらいのことしかなかったので、書くことがなんにも思いつきません。

 

ただ受験時代の自分を一番悩ませたのが、

  • 本当に税理士になりたいのか
  • 試験に受かりたいだけ(「試験に落ちた」と周りの人に言いたくないだけ)なんじゃないのか
  • もし今回受かったとしてもあと何年も受け続けるんだぞ

という弱音が次々と襲いかかってきて、モチベーションが完全にゼロになってしまった時期があったことでした。

 

それで一年ほど受験をやめた時期もあったわけですが、そのやめていた時期に

「自分は税理士になるんだ」

と、試験に受かるためでなく、税理士になるため、税理士になって、自分の責任でもっともっとお客さんの力になれるような仕事をしていくために頑張るんだと、受験する目的を転換できたことが合格の原動力になりました。

 

無責任な言い方ですが、もし「なかなかモチベーションが上がらなくて」という方がいらっしゃれば、一度試験から完全に離れると決めてみて、目的から見直してみるといいかもしれません。

ただでさえ平均7年だか8年だかかかるとも言われているような長く苦しい試験です。

嫌になります。モチベーションなんて上がらなくて当たり前です。

でも、

『自分がどうして税理士試験を受けているのか』

それを見直して、答えが見つけられたときに、「もう少し頑張ってみるか」という気持ちが湧くこともあると思うのです。

 

 

 

おまけ

というわけで、長いだけでまとまりのない回でした。

試験について書くのはこれが最初で最後かもしれません。

受験生の方、今はもうほんと胃がキリキリしているような時期かと思いますが、あともう少しです。

とはいえ頑張りすぎないよう、くれぐれも体と心を大事になさってください。

みなさんが本番で力を出し尽くせるよう、ささやかながら応援しております。

 

 

 

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